断絶

どのような言葉を発したとしても、発した本人にとって、そのときのその言葉が世界のすべてだったのかもしれませんが、発するだけではただの独り言になってしまうことがあるし、聞き手や受け手が言葉を発した者より大きな経験をしていることだってざらにある。詩というのは、経験の量の力比べではありませんよね。ともかく、この書き手と読み手との間にある断絶は、ものすごく大きいのではないかと思います。(亀山郁夫)、(沼野充義『やっぱり世界は文学でできている』、p53)