日記、本と音楽

統合失調症。普段の生活について書きます。

七年ぶりにライブを見に行ってきた

今日は、というか日付としては昨日になるのかな、吉祥寺のサムタイムというライブハウスに、サックス奏者の竹内直のライブを見に行ってきた。素晴らしいライブだった。それぞれ素晴らしい演奏をしていた。特にドラムがすごかった。ドラムというのはこんなに可能性を持った楽器なのかと思った。ライブを見に行ったのは七年振りくらいだけど、この七年間に自分が聴いていた音楽はなんだったのだ、と思った。家で聴くのとも、ジャズ喫茶で大音量で聴くのとも、全然違う。家で普通の音量で聴くのが1、家で大音量で聴くのが3、ジャズ喫茶で大音量で聴くのが5としたら、ライブで聴くのは20くらいじゃないか。つまりジャズ喫茶で聴いているときの四倍は確実に感動した。家で普通の音量で聴いているときの20倍は感動した。

 

ぼくは七年前に統合失調症になって、音楽を聴いても何も感じなくなった。その上、ドラムの演奏もできなくなったから、ジャズのライブを見に行くことは、自分が演奏をできなくなった事実にじかに直面することになる。演奏ができる人、健康な心を持った人に対して、嫉妬も覚えるだろう。そういうわけで、家でジャズを聴くことも、最初の四年間くらいはできなかった。ジャズをいくらかでも聴けるようになったのは、ここ三年くらいの話だ。

 

それで徐々に音楽を聴いておもしろいと思うようになってきて、それで今回、思い切ってライブに行ってきた。ぼくは同じ場所に長い時間座っているのもつらいので、そういう部分も不安だった。二時間の映画をぶっ続けで見ることすら、ぼくにとっては大儀だから。今日の店は喫煙席があって、演奏を見ている間に煙草を吸うことができたから、なんとか三時間くらいの演奏をずっと見ることができた。

 

それで、ドラム、というかジャズドラムというのは本当にかっこいいものだと思って、感動した。自分のいままでの音楽に対する見方は大変狭いものだったんだと気づかされた。ドラムがこんなにすごい楽器だなんて、知らなかった。統合失調症になる前はいくらか知っていたかもしれない。ともあれ、ぼくもドラムを練習してみたくなった。

 

今日は特別な一日だった。人生観が変わるというのはこういうことなのかもしれない、と思った。