日記、本と音楽

統合失調症。普段の生活について書きます。

物事の中心

人生に希望を持っても、どうせ望みがかなわないのだったら、希望なんて持たないほうが楽だろう。自分は長い間、そういう考えに取りつかれていて、いじけていたのだと思う。

アイコの音楽を聴くと、そのような消極的な考えが覆される。アイコの音楽を聴くと、人生に希望を持たなければならない、と励まされるようだ。励まされる以上、現実に、人生に目を向けることになる。その感覚がとても痛くて、怖かったから、アイコの音楽も聴かなくなった。一時期は、アイコの音楽と向き合わなければならない、それが同時に自分の人生と向き合うことになるんだ、と考えて、アイコの音楽から逃げないようにしていた。

アイコの音楽に出会い、自分は音楽が好きなのだと知って、ジャズドラムを始めて、セッションなんかに行くようになったけれど、統合失調症を発症してドラムが演奏できなくなり、音楽は諦めた。それ以来、アイコの音楽を聴くこともなくなった。音楽のすばらしさを知っても、自分で音楽を演奏できないんだったら意味がないと思っていた。

ドラムの練習を再開したのは、去年の三月だったか。十年ぶりくらいに、ドラムを練習しようと思った。それ以来、ドラムはやったりやらなかったりだけども、楽しいときもある。

いま久しぶりにアイコの音楽を聴いていて、自分にとって物事の中心はアイコの音楽にあるんだと思った。この音楽を聴いているとき、自分は自然でいられるように思った。