大学生のころ

そういえば、大学生のころ、神経症だったころは、神経症を治してからでないと、演奏はできない、なのでまずは神経症を治さなくては、と思っていました。それで、エレキギターを音楽サークルで弾いていたのですが、中学、高校のときのような、エレキギターに対する情熱はなくなっていました。そもそも、こういうギターが弾きたい、というのがなくなっていました。ただ、感情を外に出したいとは思っていました。しかし、なにを通して感情を外に出せるのか、わかりませんでした。つまり、自分はなにをやりたいのかわかりませんでした。対人恐怖症、離人症が酷くて、大学の授業も、一年の後期からは出ていませんでした。

 

それで、大学三年のときに、自分は大学に入ったころから、ジャズドラムに憧れていたことを思い出し、ギターをやめて、ドラムに転向しました。半年間、必死に練習して、サークルでドラムデビューしました。いちおうジャズの曲を演奏したのですが、そのときの演奏はかなり評判がよく、録音を聴いても、自分でもそれなりに満足できる演奏でした。トニー・ウィリアムスのドラムに憧れていて、そのときの演奏はトニーのような演奏にはならなかったので、自分はまだまだだ、と思っていたのですが、考えてみれば、ドラムを始めて半年でトニーのような演奏ができるようになるわけがないし、それこそ何年もドラムをやっていても、トニーのような演奏なんて、誰もしたためしがないのです。そのときの演奏は、トニーっぽくはないけど、それなりにいい演奏ではあったと思っています。

 

ちなみに、ドラムに転向してからは、神経症の症状は残ってはいましたが、同時に充実感、やるべきことをやっているという感覚がありました。神経症の症状を持ちながらも、演奏はできるんだ、ということがわかりました。なので、神経症を治してから演奏をしようという自分のかつての考えは、誤りだということがわかったのです。